家具の基礎知識・失敗しない家具選びの秘訣

大きな部屋とバルコニー

引っ越しが多い季節と言えば、春の時期です。4月から新年度なので、転勤も多いですし、入学もあります。新しい生活が始まるので、新しい家具を購入するシーンも各地で多く見られます。新しい部屋には、家具が必要です。デザイン性や色も大切な要素ですが、それだけではありません。それぞれのライフスタイルにマッチしたサイズ感も大事ですし、機能的な面も考えると使い勝手も良くなります。この記事では家具の基礎知識・失敗しない家具選びの秘訣について詳しく解説します。

家具選びをする場合に最低限知っておきたいベーシックな知識

アジアンテイストのベッドルーム

家具のサイズ

家具のサイズによってお部屋のイメージも違ってきますし、使い勝手も変わります。サイズは家具選びの場合に一番注意しなければならない要素でしょう。レイアウトを検討する場合でもサイズがわからなければ困りますよね。

実店舗で家具を見ても、実際に配置してみると想像以上に大きくて失敗することもあります。これもサイズを計っていかいことが理由です。部屋が狭くなりすぎてしまうと、生活がしにくくなります。家具の失敗談でトップクラスの理由がサイズの計り洩れです。

失敗しないようにするには、その家具を設置しようとする場所に、その家具の実際の長さを古新聞などを利用して作ってみることです。少し手間がかかりますが縦横高さをシミュレーションすると失敗が少なくなります。家具のデザインが気に入ったから...それだけの理由で購入してはいけませんね。

家具のサイズ表記について覚えておくと便利ですから、ご紹介しておきましょう。家具のサイズはアルファベットで表示されています。どの部分を指しているのか知っておかないと理解できませんね。

次のような内容を覚えておけばまず大丈夫です。

W (width)
D (depth)
奥行き
H (height)
高さ
L
長さ
MH
ベッドの床からマットレスまでの高さ
MH
座面高さ

家具の素材

家具の素材で最近のトレンドは木目の美しさとか手触りの良さから「メイプル」「ウォルナット」「チェリー」の素材が人気になっています。素材によって家具の印象も違ってきますし、使い心地も違いますからこだわりたいです。木の種類によって手触り・硬さ・木目の美しさ・色が異なります。

木材だけではありません。「ファブリック」「ガラス」「金属」「革」などの素材を使った家具もあります。こういったそれぞれの特徴を理解して素材を選びましょう。お部屋のイメージにマッチする素材を選ぶのが秘訣です。日頃のお手入れのしやすさも長く愛用する家具には大事です。手入れのしやすさは、案外と盲点になっていますがポイントになるでしょう。

メイプル
カエデ科の属している落葉広葉樹です。明るいクリーム色をしており、絹糸状の光沢が綺麗で木肌は緻密になっています。割れにくくて固い素材ですからテーブルや椅子に利用される場合が多いです。
ウォルナット
クルミ科の落葉広葉樹です。高級家具に使われることが多い木材で、木質が固く狂いが少ない特徴があります。心材はダークブラウンで、辺材は灰色味を帯びている褐色です。
チェリー
バラ科の広葉樹です。チェリーの色は明るい目のオレンジ色をしています。とても、あたたかいイメージがあり、使い込んでいくと次第に深みのある飴色に変わっていくのです。こういった変化を楽しめるのもチェリーの良さでしょう。木質は柔らかいですから加工がしやすい木材なのです。

家具の機能性や耐久性

家具を選ぶ場合に、「機能性の良さ」や「耐久性の良さ」も大切なポイントになります。

  • その家具に便利な機能が搭載されているかどうか
  • 部屋の空きスペースを有効活用できるデザインかどうか
  • 収納力は満足させていただけるほど十分かどうか
  • 5年後も10年後も飽きなく使い続けることができるかどうか

あなたのライフスタイルとかお部屋の広さや空き状況をみながら検討しましょう。必要な機能が何なのかや、耐久性が必要なのかどうかを考えてください。

例えば、寝室を考えてみましょう。パジャマや下着類などを収納できるスペースがもう少し欲しいと感じたとしましょう。そうなると収納付きのベッドを選ぶ選択肢が考えられます。ベッドの下やヘッド側に収納スペースがあるデザインのベッドを探すといいでしょう。

キッチンを考えてみましょうか。少し手狭なキッチンですが、ダイニングテーブルを設置したいとしましょう。日常遣いにはコンパクトサイズで、来客など必要なシーンに応じて大きく広げることができるエクステンションデザインのテーブルをさがしましょう。伸張するのが簡単にできるデザインならば、ササッと準備ができます。

比較検討して少々お値段が高いものと悩む場合もあります。そんな場合は丈夫な家具を選ぶようにしましょう。長期間使用できますし、最終的には経済的になります。安い家具は大抵耐久性が悪いです。しっかりと検討してください。

カタログだけではわかりにくいのでショールームなど実際に足を運んで実物を見ることが大事

家具屋さんのショールーム

近頃は通信販売やインターネット通販で家具を気軽に購入できる時代になっています。ですが、画面やパンフレットで見ているのと実際に見るのは全然違います。色目も印刷物やパソコンのディスプレイではギャップがあります。サイズ感も立体的に見なければわかりにくいです。

できる限り実店舗やショップやショールームに出かけてください。実際に手に触れて、座ったりしてください。座り心地もあります。使い心地は手に触れてみないとわかりません。確かに、インターネットやカタログ通販は便利ですが、家具は安い買い物ではありません。一度、購入すると数年から10数年は使う道具です。手抜きをしないようにしましょう。店舗にディスプレイされているコーディネイトの例はとっても参考になります。家具選びのヒントになる情報がたくさんありますし、スタッフにいろいろと相談すれば、新しい発見をすることもあります。

家具のアイテム毎に、どのように選べば良いのかのポイントを理解しよう!

ナチュラルテイストなダイニング

利用する家具で多い(1)ダイニングテーブルとチェア(2)ソファー(3)ベッド(4)リビングテーブルに絞ってポイントをご紹介しますので参考にしてみてください。

(1)ダイニングテーブルとチェア

ダイニングテーブルは、ゆっくりと食事をいただけるものを選びましょう。楽しい食事の時間は家族の団らんの場になります。リラックスできるダイニングテーブルでなければ食事も美味しく感じません。

テーブルのサイズ感を考える場合は、ご家族の人数とリビング・ダイニング・キッチンの部屋の大きさによって決まってきます。1人当たりが食事を快適にできる大きさがあります。

奥行き
60センチから70センチ 40センチから50センチ

これが必要なサイズとして覚えておきましょう。

例えば4人家族の場合は最低でも幅は120センチ・奥行き80センチは必要になります。これで二人が横並びになって迎えあわせになります。

これ以外にも椅子を引く長さも必要です。80センチ程度を見ておかなければなりません。さらに人がストレスなくスムーズに通れるかどうかも大切なポイントになります。ライニングテーブル本体だけでなく、周囲のスペースのもとも考えてサイズを選ぶようにしてください。

ダイニングテーブルは、その形によっても機能性・イメージが違います。
・正方形や長方形タイプ……ダイニングテーブルの一辺を壁につけることができるので省スペースレイアウトが実現できます。
・丸型……角がありませんから和やかなムードになりますし、安全性も高くなります。その半面設置スペースのサイズに余裕がないと困ります。

ダイニングテーブル&チェアーは家具の中でも使用頻度は高いグループに入ります。耐久性も大事ですから素材をしっかりと確認しましょう。また、清潔感も大事ですから、お手入れがしやすいこともポイントになるでしょう。木製のダイニングテーブル&チェアーならば、「ウォールナット」や「メイプル」の素材がお薦めですから、候補に入れておきましょう。

一般的にはダイニングテーブルとチェアーはセット販売されています。別々のものを選ぶ場合は高さに注意してください。チェアーに関しては、背もたれに背中がぴったりつくように深く腰掛けたときに、床に対して足の裏全体が床につくかどうかチェックしましょう。太腿の後側に圧迫感がないものがジャストフィットです。外国製のダイニングテーブルやチェアーを選ぶ場合は注意しましょう。ダイニングテーブルの高さとチェアーのシート面との高さの差で使いやすいのは、25センチから30センチだと言われていますので参考にしてください。

(2)ソファー

座り心地を確認するには、実際に座ってみましょう。

  • 長く座っていても疲れないかどうか
  • スムーズに立ち上がれるか
  • 質感はどうか

こういった点をチェックして座り心地やデザインにこだわりたいです。

シートの高さに関しては、太腿の後ろに圧迫感がないかどうかです。堅さは背もたれやシートに身体が沈み込みすぎないものがいいです。適度な堅さがあるほうが長時間座っていても疲れません。

「織物」の場合は、ぬくもり感がありますが、汚れやすいデメリットがあります。撥水スプレーを定期的にかけるようにしましょう。「天然皮革」は使うほどに味わいがでてきて耐久性があります。お手入れの基本はカラ拭き。手垢が目立つ場合は専用のクリーナーを使います。「ビニールレザー」は水拭きができて、汚れも落ちやすいです。小さなお子さまがいるご家庭に向いています。

(3)ベッド

大事なポイントは「寝心地が良いかどうか」と「サイズ感」です。寝返りを打つには90センチ程度の空きスペースが必要。ベッドルームにゆとりがあるならば、大きめのベッドがいいです。マットレス部分は手で強く押して全体の張り感をチェックしましょう。押した部分だけ沈みこむようなタイプやスプリングを感じるものは避けたほうがいいでしょう。

そして、実際にベッドの上に寝てみましょう。チェックするのは背骨の曲がり具合。まっすぐに立っているときと比べて、少しだけゆるいカーブを描くことができれば理想的な堅さです。マットレスが柔らかすぎると胸とお尻が沈み込んでしまいます。これでは寝苦しいですし、背骨が曲がります。腰を痛める原因になります。

固すぎるマットレスも腰や背中に圧がかかります。寝苦しいので寝返りの回数が増えますし、痺れを感じる場合もあります。

(4)リビングテーブル

重要な点はテーブルトップの高さでしょう。リビングルームではどんなライフスタイルでしょうか?ソファーに座って過ごすことが多いでしょうか。床に座って過ごすことが多いでしょうか。それによって高さが違います。

ソファーを使う場合
35センチから45センチの高さがあれば、軽い食事をしたり新聞を広げて見たりする場合も大丈夫ですね。ソファーの座面の高さに合わせるイメージでもいいです。
ソファーを使わない場合
床に座る場合は30センチから40センチの高さが使いやすいでしょう。

まとめ

シンプルモダンなベッドルーム

家具の基礎知識・失敗しない家具選びの秘訣をいろいろな面からご紹介してまいりました。新しい家具を購入する場合の参考にしてみてください。家具は長く使うものですから、衝動買いをするのではなくて、じっくりと検討して選ぶようにしましょう。快適な家具が揃っていると新しい生活をより充実したものになります。この記事を参考にしていただければ失敗することもありません。

また、別ページでさらに家具にまつわる情報をご紹介しておきます。合わせてお読みいただくと役立つと思います。